ピラミッドの第2運搬路の規格の決め方
ピラミッドの壁面に平行で密接した第2の運搬路を設計する場合は、運搬路の幅を、運搬路の上辺とそれに平行なピラミッドの段との間隙の長さに合わせる必要がある。ピラミッドの1段の底辺の長さの差は、片側では0.5辺であるため、これを利用して運搬路の幅を「段数×0.5辺」に設定する
3)ピラミッドに密接した第2の運搬路、および、3段目から12段目までの運搬路について
ピラミッドの壁面に平行で密接した第2の運搬路を設計する場合は、運搬路の幅を、運搬路の上辺とそれに平行なピラミッドの段との間隙の長さに合わせる必要がある。ピラミッドの1段の底辺の長さの差は、片側では0.5辺であるため、これを利用して運搬路の幅を「段数×0.5辺」に設定する。例えば、「幅1.5辺、底辺30辺、高さ3高」の基本形➆の高さは、ピラミッド3段に相当し、運搬路の幅は、運搬路の上辺とそれに平行な段との間隔の0.5辺×3段=1.5辺となる。運搬路の幅は段との間隔の幅と同じであるため、この部位に基本形➆を設置できる。この様に、運搬路を 「幅(A)=高さ(B)×0.5辺、高さ(B)=段と同じ高数」 に設定する。さらに、運搬路の底辺の長さ(C)は、起始部の底辺の長さ(D)から踊り場の長さ(E)と「0.5辺×段数」を引いた長さにする。しかし、起始部の底辺の長さ(D)が長すぎる場合は、運搬路の底辺を10辺、20辺、30辺に設定する。また、到達部の辺の長さが短い場合、例えば、14段目から23段目までの運搬路は、前記の計算で設計すると、幅が0.5辺(1.234m)、底辺10辺、高さ1高、勾配3.6度となり、幅が狭くなる。幅を1辺にするために高さを2高にして、幅1辺、底辺10辺、高さ2高の運搬路を設置する。この場合、底辺10辺に対して高さが2高になるため、勾配は7.2度になる。また、13段目より上の運搬路の場合、辺の長さが短いため、運搬路の高さBを2高にする。これにより到達部と段の間隔は「0.5辺×2=1辺」となり、運搬路の幅Aは「0.5辺×2=1辺」となるため、幅が1辺の運搬路を設置できる。しかし、起始部の辺の長さが短いため、この経路の踊り場を0.5辺(1.23m)にすると、運搬路の辺Cの長さは{起始部の辺の長さD-踊り場の長さ0.5辺E—「0.5辺×2段F」 }となり短くなる。その結果、勾配は大きくなるため階段にする(図-26)。