ピラミッドの高さの単位が3腕尺、段数が100段と50段の理由
高さの基本単位を決めることは、ピラミッドの大きさを解明するための重要な要素である。その数値を腕尺3単位(1.572m)に設定したと推測した。その理由は、各段の高さを10進法に基づいて1段から100段の数値で決めるために、適切な数値と考えられること、および、身長と同じ高さのため、段の水平状態、施設した石の接続状態、高さの確認、垂線と平面を直角に設定する場合などに、真横から調べるため、都合の良い高さと判断したためと考えられる。この単位を使って高さを決めるには、段数を設定する必要がある。そのため、設計や計算の行い易い数値として、頂点から最下部までの段数を100段と50段に設定したと考えられる。しかし、別の方法として、もし、高さの単位を変更した場合、例えば1段を腕尺2単位にすると、段数は146.7÷(0.524×2)=139.98≒140段となる。また、1段を腕尺4単位とすると146.7÷(0.524×4)=69.99≒70段となる。これらの数値に地下部分の段数を加えて、頂点から最下部までの段数を決めた場合、計算、設計、測量、石の設置などを、行い易くするための適切な数値にならないと考えられる。また、地上の高さを100段にするために、段の基本単位を腕尺3単位から別の数値に変更すると、その数値は 「 3腕尺×93.32段÷100段=2.7996=2.8腕尺 」 となり、整数とならない。従って、この数値を1段の高さとして、地上部分の段数を100段とした可能性はないと考えられる。これらの理由から段の基本単位を腕尺3単位として、頂点から最下部までの段数を100段と50段にすることで高さを確定したと考えられる。しかし、建築作業の開始後の土台部分の状態によって、地下部分の大きさを修正する必要が起きる可能性はある。その場合、必要な段数を加えること、あるいは、減らすことで簡単に大きさの修正が出来る。また、もし、将来、地下部分の大きさが測定された場合、その結果により、全体の高さが変更される可能性はある。しかし、前記の 「段数」、「高さの単位」 、「底辺と高さの比」 の基本単位を基に、地上部分の大きさを計算する限り、その数値に変わりはない。さらに、大きさの決定方法を変更せずに使用できると考えられる。