ピラミッドの大きさの尺度が、腕尺1単位=7バームであることの検証方法
腕尺(ロイヤルキューピット)の単位が7バームに設定されている根拠について、測定値を基に検証した。
【 ピラミッドは、キュービットを基準に造られている。その長さを精密に測定した結果、ピラミッドには2種類のキュービットが使われており、長いキュービットは7バーム(52.4cm)、短いキューピットは6バーム(44.9cm) 】(文献-7)と報告されている。長い腕尺の7バーム(52.4cm)を使って、クフ王のピラミッドの底辺の長さを腕尺で表すと{230.36m÷0.524m=439.62腕尺}となり、高さは(146.7m÷0.524m=279.96腕尺)となる。二等辺三角形として、高さが腕尺1単位の場合の底辺の長さは、(439.62÷279.96=1.570腕尺)となる。次に、短い腕尺の6バーム(44.9cm)を使って底辺の長さを腕尺で表すと{230.36m÷0.449m=513.051腕尺}となり、高さは(146.7m÷0.449m=326.726腕尺)となる。二等辺三角形として、高さが1腕尺の場合の底辺の長さは(513.051÷326.726=1.570腕尺)となり、前記の結果と同じになる。これは、二等辺三角形の「底辺の長さと高さの比」は、大きさが同じであれば、尺度の違いに関わらず一定となるためである(図-1)。この数値は高さが腕尺1単位の場合の底辺の長さを表しているが、整数ではない。1.57を整数にするために、腕尺の単位をaバームに設定して1.57×aとする。次に、aを1・2・3・・・と変えて、1.57aの数値を計算する。その結果、aが7の場合、1.57×7=10.99となり、小数点以下を四捨五入すると11となる。この数値の1/2の長さが直角三角形の長さとなり(11÷2=セケド5・1/2)となる。aを6バームにして計算すると1.57×6=9.42となり、1/2の長さは4.71で、セケドを表す数値にならない。この結果から、大きさを表す腕尺の単位が7バームであることが明らかになった。