ピラミッドの模型、定規、石の作製

基本単位を基にしたピラミッドの模型は、底面の底辺が1辺の正四角形で、高さが1高の四角錐となる。従って、壁面の角度は、高さが1高、底辺が1/2辺の直角三角形の角度となり、稜線の角度は、底辺が1/2辺の正四角形の対角線と高さが1高の直角三角形の角度となる。この角度の設定方法は簡単であり合理的である。ピラミッドの建造には基本単位を基にした定規を使用したと考えられる。クフ王の定規の作成は、半径が腕尺3単位の円の円周にヒモを這わせて、次に、そのヒモを4等分して長さの基本単位の1辺とした。カフラー王とメンカウラー王の定規は、腕尺の定規で(1+5/10)と(1+6/10)の長さを計り、その長さの3倍を1辺の長さとした。 対角線の定規の作製は、基線aの上に1/2辺の間隔をあけて、半径が1/2辺の円を描く。この2つの円の交点を繋ぐと、その線bは基線aに直角に交叉する。この線を使って、辺が1/2辺の長さの直角三角形を描くと、斜線の長さが対角線の長さとなる(図-7)。この定規を使って、四角の石を作ると、高さが1高、上面の1辺が1/2辺、下面の1辺が1辺の台形となる。また、高さと辺の長さの定規を同じ比率で短くすると、同じ角度で大きさの異なる石を作製できる

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